いつもより遅い梅雨明けを待ちきれず、ミンミン蝉があちこちで鳴き始めました。
コロナ禍で短縮の夏休みももうすぐ始まります。
3か月余りの自粛を経て、これまでに近い日常に戻って2か月、ここにきて又急激に感染者数が増えてきました。
子どもの所在の中心である学校が、遅れた授業を取り戻すため必死に努力をしている今、そう簡単に休校にしたくはないのが現実でしょう。
教室に来ている中学生たちも、以前より明るい表情で学校生活を生き生きと送っているように見えます。
もうだれも我慢の自粛など望んでいないようです。
一旦、AC(アフターコロナ…ちなみにビフォアコロナはBCだそう)を経験した脳は
もう元には戻れない…?
感染発覚→自粛→(全部じゃないけど)解禁→感染再拡大→ ? というかつて経験したことのない?をどうやって乗り超えていくか、我々に与えられた課題です。
だからと言って、すぐにオンライン授業でしょうか。
ぐるりっとのような小規模な教室は、最初にオンライン授業を導入することはあり得ませんでしたし、今もそうです。
山王会館という場所が提供されており、人間と直接触れることのできる語学学習の機会を、最初からデジタルに委ねてしまう理由はありません。
多くの視点がデジタルに向けられている今、こんな時だから即オンラインではなく、アナログをいかに維持していけるかの視点も大切だと思います。
アナログは、高い能力をもった人たちが自己完結に努めた結果でもあることを、忘れないようにしたいと思います。(ぐるりっとも小規模にしてアナログ的に自己完結した組織だという自負があり、崩すのはそう簡単ではないかも)
日本のアナログ技術の優秀さが、逆にデジタル化を遅らせたという考えも、強ち間違いとはいい切れないのではないでしょうか。
仮にぐるりっとでオンラインを導入したとしましょう。
おそらく、より広範囲に、より多くの生徒や指導者を取り込んでいくことが可能になるでしょう。(そうしない手はないように思います)
そうなると組織体制も変容せざるを得なくなり、常勤の専任スタッフ等が必要になります。
現在、オンライン授業を提供しているボランテイアサークルでない、外国ルーツの子ども支援組織の多くは、資金、人材、場所等を確保し、何より、もとから大勢の子どもを抱えています。
又、専任者の多くは、体力、気力、知力、実行力、さらに情報送受信能力に優れた、有償とはいえ連日10時間以上働いても文句を言わない人たちでもあるようです。
今のぐるりっとは、こどもの状況等をみても早急にオンラインの必要性はないと思います。
(お遊び程度にやってみる、という意見もあり、それも可能かもしれませんが…)
教室での過密でない授業の需要と供給のバランスが今のところ取れているからです。
コロナ感染防止対策も万全を期しながら。
もうしばらくコロナ禍の推移をみていくことにしましょうか。
何事も本当に必要な時期とは、来るときは来ると思います。
それより、デジタル化が前進でアナログが後退という社会通念を固定化しない、別の在り方も考えられる余裕をもっていけたらと思うのです。
(tph)