「脣亡歯寒」(しんぼうしかん) 唇亡ぶれば歯寒しー脣は旧字体
密接な関係にある物 一方が亡びると片方も危うくなる事を現す。
春秋時代の末期、晋国が 虢国(かくの国)と虞国(ぐの国)に侵略しよと したときのお話です。晋はまず虞国に提案します、「虢国(かくの国)を攻めるために領内の通過を許可してほしい。許可すれば多くの駿馬や財宝を与える。」と。
虞国の宮之奇は君主を諫めて「唇亡びて歯寒しと言う言葉があります。虢国が唇 なら我が国は歯なのです。虢国が亡びたら虞も亡びるでしょう。」
しかし贈り物に目がくらんだ虞公は晋の提案を受け入れてしまいます。
結局、虞国は虢国が亡びたあと晋国に侵略されてしまいます。
貪欲で利益ばかりに目を向けていては、いずれ国を滅ぼし自分の命も失う事になる。
「脣亡歯寒」(しんぼうしかん)という故事が生まれた由来です。
春秋時代、人情を読み取る智慧や人を信頼して任せる度量を養ってこそ、一国一城の主と言えると言っています。
情報過多の今の時代、情勢の読み違え、(本当に密接な関係にあるのか。裏切られる事は無いのか。) 付いて行って大丈夫か……。
(sum)
(北朝鮮と中国 韓国と米国 を「脣亡歯寒」とよく言われます、今後の関係も……?!)
虢 (周代の国名 今の陝西省あたり