「セ カ ヨ」 これは息子が現地の幼稚園に通い出して暫くしたころ…うちではじめてスペイン語で言った言葉だ。私はスペイン語が全く理解できなかったので、(たぶんお箸か何かを落としてしまったときに)「おとしちゃったぁ」と言ったように思った記憶がある。同時に「セカヨ」という言葉を息子から学んだ。
1歳半と4才の子供を連れて、先にメキシコシティーに赴任していた夫に合流したが、引っ越しやら何やらでとてもスペイン語を勉強する暇なんてなかった。住み始めてからもほんとに様々なメキシコあるあるの出来事?トラブル?があったし、半年以上もたってからようやく家庭教師の先生に来ていただくようにはなったものの、息子の方がスペイン語がよく理解できるようになっており、園児といえどもそれなりに便利で通訳してもらったりしていた。
ところで後で知ったことだが、「セ カヨ」は「落とした」ではなく「落ちた」だった。
幼稚園では頻繁に誰かが何かを落っことすことがあるだろう。「Se cayo~ あっ おちた~」「せんせい~おちちゃった」などなど言っている状況が目に浮かぶ。
しかし外国では子供の時から「落とした」「こぼした」ではなく、「落ちた」「こぼれた」って言うのだなと思った。メイドさんは「壊しました」ではなく「壊れました」と言うし、もし私が車をぶつけても決して「私が車をぶつけました」なんて最初から非を認めるようなことは言っていけないと習ったものだ。
先日Iちゃんに自動詞・他動詞を教えながら、ふと昔のことを思い出した次第です。
「(庭から)小鳥の声が聞こえます」「オルゴールの音を聞いてください」
優しい例文が作れました。
[ET]