「◯◯君は、今日で日本語終わりです。来週から学校へ行きます」
同じ時間に勉強をする他の子が卒業するのを突然知らされて、突然のお別れに口をあんぐり。
午前中の「おおたこども日本語教室」は学校に行くために必要な日本語の習得が目標で、日本語の勉強を終え、教室を卒業する時期が数ヶ月の内に訪れます。
実際は「突然」であることはほとんどなく、受け入れの時にだいたいの目安は保護者と話し合っています。勉強している本人は「そろそろだな」と把握しているはずですが、実際に学校に行く日はご家族が学事課や学校と相談をしてから決まるわけで、当事者以外…まして一緒に勉強している他の子達が知るのは、本当に「突然」といった具合になるわけです。
そんな突然のお知らせを聞いて、どの子も「えっ」と驚いた表情になります。
その後、少し俯いたり、何かを考えたり。
顔に寂しさが浮かぶ子もいますが、「いつかは自分も」とこれからのことを考える瞬間にもなっていると思います。
今年度の秋冬は、本当に色々な国から子供たちがやってきました。
どの子もほとんど日本語はゼロ。母国語も違うものですが、笑顔とジェスチャー、言葉ではないコミュニケーションで一瞬で友達になっていきます。表情が固いままだった子もいつの間にか笑顔になっているのです。
2回目の休み時間に、外の駐車場で遊ぶのは皆大好き。
「だるまさんがころんだ」は最初は皆ウニャウニャと何を言っているのかわからなかったのが、いつに間にか皆言えるようになっていました。
これからたくさんの出会いや経験が待っている彼らにとってもここでの数週間・数ヶ月が良い記憶として蓄積されるものであればと願ってやみません。
さて、一緒に学んでいるぐるりっとの子どもたちにとって、学校というスタートはそれぞれ違いますが
新年というのは、すべての人がそれぞれ、少しずつ「新しい」を意識する日だと思います。
2025年はどんな年になるでしょう。
ぐるりっとに関わる子供達やご家族、先生方、皆様にとって良い年となりますように。
(N)