先日、友人二人と羽根木公園の梅まつりに出かけました。子どもたちが小さかった頃よく遊ばせていた懐かしい場所です。
公園は全体が小高い丘になっていて、白梅270本紅梅380本の650本を数える観梅の名所です。
向かう途中もおしゃべりに夢中な私たち。梅の香りの話題で盛り上がりました。「馥郁たる梅の香」と言うくらいなので、いい香りに違いない。
馥 よい香りを発する。香気の高いさま。
郁 かぐわしい。香気さかんなさま。
とあり、香り高いものが重なっているのですから、かぐわしいに違いありません。
私たちは、梅の名前を読み感想を言いながらも歩き回りました。顔を近づけて香りを嗅ぐことはなかなかできませんでしたが。
「大杯」紅梅 いかにも馥郁たる日本酒の香りがしそうです。
「淡路しだれ」「大湊」八重咲の紅梅で華やかな感じがします。
「白加賀」「一の谷」歴史を感じる名前。「一の谷」は勢いづく源氏ではなく、平氏を偲んでつけたのでしょうか。
「一重野梅」が好きなのですが、白梅はまだ咲いていないものが多いのが残念でした。
そして香はと言うと。
ふわっと広がる香ではなく、吸い込むと胸の奥でほのかに感じる淡さ。
清冽と言うより懐かしいような、少しパウダリーな香り。祖母や曾祖母が使っていた鏡台に掛けてある布を持ち上げたときの香り。
和のイメージのせいもあり、友人たちも懐かしい香りを挙げていました。
今もまだあるのかしら、母や祖母の時代の香水の名前には和名のものもありました。
思い出話に乙女に戻る私たち。
梅の香りの香水「プラム・ジャポネ」は、梅からアイデアを得た香りだそうです。
試しに行ってみたいです。
梅干しの香りも入れたのかしら、あら、それは紫蘇の香りよと笑い合い、いつものように花より団子とランチに向かいました。
・新漢語林参照
(I.N)