両敗俱傷」(りょうはいぐしょう) 争いの結果共倒れになる
勝利を求めて争ったものの双方とも傷つき敗者となる
韓と魏が戦争を始め一年たちましたが、勝敗がつきません。秦の恵王が介入して干渉しようと左右の大臣に構わないか聞きました。良いと言うものもいれば悪いと言うものもいます。恵王は決めかねていると楚の陳軫(チンシン)が秦にやって来ました。
陳軫に意見を求めると「卞荘子(べんそうし)が虎を刺した故事をご存知でしょうか。」
と話し始めます。
卞荘子は勇者です。ある朝、旅館に泊っていると人の騒ぐ声で目を覚ましました。宿の者に何が起こったのか聞くと、「二匹の虎が現れ一頭の牛を食べようとして争っている。」
と教えてくれました。宿の者は「二匹の虎が牛肉を食べれば食べるほど欲が出て来て必ず争いを始めます。結果一方は死に、一方は傷をおうに違いありません。 sum
その時あなたが傷を負った虎を刺し殺せば一挙両得です。あなたは二匹の虎を手に入れられます。」
楚王に尋ねられた陳軫はこう答えたのでした。
「ふたつながら敗れ ともに傷つく」と言うこの成語は争った双方がどちらも傷つくことをたとえたものです。「一挙両得」と言う成語もこの話から出ています。
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地球のあちこちの勝敗のつかない もめ事。
身近な話なら夫婦喧嘩。
成語「両敗俱傷」……互いに傷つけず傷つかず!
何処かで笑っている第三者 いるかもしれない。
(sum)