今年度も10月から、来年四月に小学校に入学するこどものクラスが始まりました。
私が担当しているのは、中国から来たKくんとRさんの二人です。
Kくんは、日本語の環境に入るのは初めてですが、家庭での熱心なサポートもあり、
挨拶、教室で使うことば、ひらがなの読み書き、生活に必要な物の名前、基本的な動詞を
学習吸収し、「これは日本語でなんといいますか。」と言いながら、いろいろと質問をしてきます。
母語での知識も多く好奇心も旺盛です。
Rさんは、幼稚園に通っているのでぐるりっとに来るのは週一回です。
たくさんの日本語を耳にしているので、私たちにも「先生聞いて、見て」と、話しかけてきて、幼稚園でのできごとや好きなディズニープリンセスのことなどを伝えてくれます。
一方で耳から覚えて発することばに、当然のことですが本人の覚えやすさ、言いやすさのための癖があることにも気が付きました。
「サ(ン)ナさん」と聞こえたのは、サンタクロースのこと。
「きりん」と書くところに「きりさ」と書いていたのは、動物や可愛いものに「○○さん」ということが多いRさんならではと、思わず頬が緩みました。
撥音が出しにくいのも関係があるのでしょう。
けれども、こちらが発音し直すと自分からリピートをして、しっかり音を出せることが多くなってきました。
二人一緒の授業のよさは、助け合ったり張り合ったりと刺激になる場面が持てること、会話が多く取り入れられることと実感しています。
週に一回顔を合わせると二人がとてもうれしそうなので、楽しく生活に役に立つ日本語が身に付く時間になるよう、皆様からアドバイス、おすすめの絵本、紙芝居などをお聞きして、工夫をしていこうと思っています。
(I.N)