「語彙力」をテーマにブログを書こうと思い立ち、あれこれ調べたり考えたりしていたら、オノマトペにたどり着きました。
私が、子供の時から大人になった今に至るまでわかるようでわからないオノマトペの1つに「しくしく」があります。
「しくしく」痛むが、分かるようで分からないのです。
ニュアンス的には「ずきずき」より弱い感じの痛みが「しくしく」なのかと思ってます。
調べてみると、「あまり強くはないが、繰り返し刺すように痛む様」とありました。「刺すように」だから、「チクチク」と同じ囲いなのか…とまたまた自信がなくなります。
痛みのような感覚は人に伝えられるものではないので、私の「ずきずき」とほかの人の「ずきずき」が同じとは限らない。「ずきずき」も「ガンガン」も「きりきり」もなんとなくから始まり、自分の感覚で腑に落ちたから使っているだけなのだと思うと、言葉の曖昧さや不安定さと同時に、面白さもまた感じます。
また、「もふもふって何」と家族から聞かれたことがあります。
子猫や子犬の毛のような柔らかく手触りの良いものを言うのだと認識していますが
これは比較的新しいオノマトペではないでしょうか。
誰が最初に使ったのだろう。どうやって広まったのだろう。誰かが不意に言った「もふもふ」が「わかるわかる!」と共感され、SNS等で広まっていったのかもしれません。
このオノマトペ、日本語を学習している方が難しいと思うものの一つです。
しかし、私たち日本語の母語話者から見ると、オノマトペは感覚と共感で伝わる便利で多様な言葉であるのだとも思います。
オノマトペとカタカナ語を使わずに色々なものごとを表現できたら、かなりの語彙力の持ち主だという文面を見つけました。
普段から、言葉をわかりやすく言い換えて話していると、語彙が狭まっていくのを感じます。オノマトペを意識して使ってみることも、また敢えて使わずに別の言い方を探してみることも、表現の幅を広げる為の良いトレーニングになるのではないかと思いました。
(N)