厳しい残暑の中で始まったラグビーのワールドカップが、秋空の下、閉幕しました。
ラグビーに触れて、フィジーから来た、あるラガーマンを思い出しました。
短いおつきあいだったにもかかわらず、どうしてその人を鮮明に覚えているかというと、
「『ただいま』は英語で何だ」とか、とにかく、よく質問する人で、
極めつきは、助詞「は」は英語で何か聞かれ、とても困ったからです。
それに、そんな調子だから、日本語が上達したとは言えなかったけれど、
おしゃべりで、印象に残る話を、あれこれしてくれたからでもあります。
6人いる兄弟姉妹が世界各地に散らばっている。
それでも、両親の誕生日など、何かあると、必ず全員が集まる。
それが自分たちの文化だから。
そう語る彼は、誇らしげでした。
電車の中や街頭に、大きい荷物を持って困っている人がいると、
その荷物を持ったり、運んだりして助ける。
それをするのが当然だから、している。
でも、彼の日本人の奥さんは、恥ずかしいからやめてほしいと言う。
気が優しくて、力持ちですね。
東京在住の外国人とチームを作って、ラグビーをしている。
その仲間と、日本人について話すことがある。
「日本人は良い人たちだけど、ひとつ欠点がある。それはとてもシャイなこと」
フィジーも出場して、日本で開催されたワールドカップ。
彼はどこで見たでしょうか。
(ecu)