来週には9月が始まるというのに、暑いです。
9月3日は、我が家の愛犬が天国に行った日。
毎年この残暑の時季になると、あれこれ思い出します。
社会には不安が満ちています。今回は日本語からしばし離れ、
ほっこりする(のは私だけかもしれないけれど)愛犬の思い出話を。
以下、親バカ、じゃなくて飼い主バカと笑いながら読んでください。
愛犬は生後2か月ちょっとで、我が家にやって来ました。
子犬のとき、それはそれは愛くるしくて、すれ違いざまに何度「かわいー」と
言われたことか。
成犬になっても美形は変わらず、男子高校生から「やべっ、超かわいい」と
言われたこともあります。
おばあちゃんになっても、子どもと間違えられるくらいで、
一目で老犬とわかるゴールデン・レトリバーの飼い主さんに、
うちの方が2歳も年上だと言えなくて、口をつぐんだこともありました。
アラスカ出身のそり犬で、女の子といえども大きく、力が強くなることが
わかっていましたから、しつけには気合を入れました。
トレーナーの皆さんにもかわいがってもらい、人間も他のワンコもネコちゃんも
それにヤギさんまで大好きになりました。
何でもすぐ覚え、よくできるのを見た他の飼い主さんが
「あの子はここ(しつけ教室)に来る必要ないなあ」と言うのが聞こえ、
密かに鼻を高くしました。
脳の構造が違うから話せないそうですが、日本語をたくさん覚えました。
それから、人混みや騒がしい場所にも、意識して連れて行きました。
雷や花火の音も怖がらず、へっちゃらになりました。
ただ、努力して社会性を身につけても、犬の世界では、大型犬は大きいだけで
悪者にされることが少なくありません。
犬の礼儀をわきまえないで吠えまくりの小型犬の飼い主から
「こんな所でそんなでかい犬、飼うな!」と言われたことがあります。
いきなり「噛みつかない?」と聞かれたこともあります。
噛みつくどころか、中・小型犬とまともに張り合う気持ちはなさそうでしたし、
社交的だった愛犬が、大人になると、自分から他の犬との無用な接触を
避けるようになりました。
その分、家族への依存心が強くなったのか、段々留守番が苦手になりました。
犬は群れで生活する動物。群れの仲間と引き離されるのは、とても辛いことだそうです。
だから、気をつけて、留守番ができるように育てたつもりでしたが、ダメでした。
それから愛犬を預けての旅行はやめました。
雪国の犬なので、暑さが大嫌い。夏の散歩は早朝。しばしば愛犬だけのために
冷房をつけて外出。雷が鳴ると停電しないかヒヤヒヤ。
日本語教室の日も、脇目もふらず速攻で帰宅しました。
それなりに苦労はありましたが、歯磨きも爪切りも目薬も自由にさせてくれて、
手が掛からない子でした。
病を得て、足腰が急速に弱り、段差の上り下りも、一人で立ち上がることもできなく
なりましたが、最期まで自力でトイレに行きました。
病状が進行し、寝たきりの生活が待っているものと覚悟していたのに
そんな面倒をかけることはありませんでした。
病気のせいで辛いことがあったはずなのに、不平不満をもらすこともなく(当たり前?)
あっけなく旅立ちました。
(ecu)