こども教室の活動に参加し始めて、丸二か月が経ちました。
こちらに来るまで、主に大学生に教えていた私にとって、6歳の子どもとの日本語学習は毎時間、驚きや発見、そして学びの多い時間となっています。
色の呼び方を練習している時のこと。
「赤い色の物」と題して、いちごやポストのイラストカードを見せると、子どもたちは、各々の知っている語を元気よく言います。
「黒い色の物」を見せた時、Iくんはすっと立ち上がって電気のスイッチの方へ歩き、指をさすと「黒!」と大きな声で言いました。
電気を消すと、暗く(=黒く)なるという事を伝えているんですね。
カードのイラストにとらわれず、クリエイティブな発想を披露したI君。
歩き出すIくんを座らせようとしていた大人たちも「お!たしかに!」と驚かされました。
大学生を対象に授業を行っていた私は、「予定通りに、目標を定めて効率的に」を優先しがちですが、子どもたちのペースと自由な発想を観察していると、言語学習の幅の広さに改めて気づかされます。
日本語ぐるりっとは、私にとっても学びの多い場です。
(M.S.)