先月、担当している中学生二人がぐるりっと教室で使用しているテキスト
「語学留学生の日本語」の学習を終えました。
全40課で初級の文型を学習するのですが、最後の山は39課尊敬語40課謙譲語です。
日本語を学んで一年も経っていない子供たちにとって、敬語を使うのはとても難しいことでしょう。
ⅤれるⅤられるは、今までの学習のおかげで形としてはすぐ作れますがすべての動詞に使えるわけではありません。
最近ラジオで「YouTubeをやられているのですね。」と言うようなやりますの尊敬形?を聞くことが何度かあり、違和感を覚えました。
おっしゃる、召し上がるなどの特別な尊敬語も覚えなくてはなりません。
「おⅤになります」は、「お」を付けるのを忘れがちですし、言い辛そうです。
敬語は身内に使わないというのも忘れがちです。
謙譲語も同じく盛り沢山。
これから、いろいろな経験をして身に付いていくのが敬語ですから、基本的なことを学んでからは、今の自分が使う場面を想像しての会話練習を多く取り入れました。
「○○と申します。中国から参りました。」
「○○先生はいらっしゃいますか。」
この辺りは普段から使っているのでスムーズに言えます。
お友達の家で食事をごちそうになったお礼を言う場面。
ホームステイのホストファミリーとのお別れの場面。
そのことを家族に話す。
図書館の人に本を探すのを頼む場面等々。
自分の事を思い出してみると、敬語を使ういい経験になったのは友達への電話だっ
たと思います。
昭和の話ですから、電話はたいてい一家に一台。
「もしもし○○さんのお宅ですか。○○と申しますが、〇さんはいらっしゃいますか。
お店の電話と兼用のお宅にかける場合は「お忙しいところ恐れ入りますが」を付け加え
不在の場合は「後程こちらから電話いたします。」か「お電話いただけま
すか」で悩んだり、好意を持っている相手にかける場合だとより緊張します。
今の子たちはスマホで連絡を取るので友達の家に電話する機会がないですよね。
いい経験、いい勉強になると思うのですが。
(I.N)