2021年度初頭は、教室のお休みが続きましたが、、5月末より再び授業を行えるようになり、6月は少し静かでさみしいながらも、落ち着いてお勉強をがんばる生徒の姿が見られました。
今回は、3名の生徒の授業の様子をお伝えいたします。
一人目は、ネパール人の女の子。
就学前の支援教室である「おおた子ども教室」で、日本語、漢字、算数の計算と、学校に入ってから困らないように頑張っています。
この日は「にほんごをまなぼう」と「にほんごワークブック」を使ってお勉強。
教科書の内容を読んで理解した後はワークブックの問題に挑戦します。
「にほんごをまなぼう」は場面ごとに使われる会話分が漫画形式で描かれています。
なので、文型積み上げ式の教科書ではもっと後に学習するような、少し複雑な言い回しも度々登場してきます。
「テストがあるので べんきょうしておきます」
先生が、一つずつ、ゆっくりと、文の作り方を教えていきます。
理解できたら、口頭で。それができたら、次はワークブックに記入。
間違いなく書き上げることができました。拍手です。
背後のホワイトボードには、カタカナのディクテーションの跡。
カタカナはひらがなよりも使う頻度が少ないせいか、一度学習しても忘れてしまう子が多いです。
この日は全ての問題に完璧に答えられたとのこと。
笑顔でがんばってお勉強を続けていました。
別の教室では、フィリピン人の男の子が「語学習学生の日本語」を使ってあげもらい表現のお勉強をしていました。
「きゅうりょう、書けますか? ここに書いてみて」
発音は正しくても、書くとなると難しい日本語。
難しいと思われる言葉は、授業中にしっかりと確認していきます。
学校に行くことが前提で日本語を学習する子ども達にとって、日本語を読む・書くという作業もとても大切です。
会話が上手になることは勿論ですが、四技能バランスよくしっかりと伸ばしていけるように考えて授業をしています。
プリントには動詞の語形変化を練習したものがびっしり。
小さめのマス目のノートには、しっかりした字で教科書の問題が書いてありました。
日本語での発話も少しずつ増えているとのことで、今後が楽しみです。
午後の教室では、小学校4年生のネパール人の男の子。
「まなぼう」と公文のカードを使って反対語のお勉強をしていました。
カードの表と裏、反対の言葉を答えていき、わかるもの、わからないものを振り分けていきます。
繰り返すうちに、少しずつ、わかるものが増えていきます。
前に答えられなかったものが次に答えられた。嬉しそうに目を細めるのがマスク越しでもわかりました。
今月はお誕生日とのことで、一つお兄さんになるそうです。
カメラに照れてしまってうつむきがちではありましたが、「なんさいになりますか?」と聞いたら、大きな声で「11さい」と答えてくれました。
全ての授業をご紹介はできませんでしたが、どの子も、それぞれ頑張っています。
先生方も、生徒ひとりひとりと向き合い、相談しながら授業を進めています。
新しい生徒さんも増え、夏休みも始まります。
またにぎやかな教室になっていきそうです。
(N)