私は今年の夏、国際都市おおた協会(GOCA)の「こども学習支援ボランティア養成講座」を受講しました。その講座で、「外国につながる子どもを取り巻く環境」について講演を聞く機会があり、今支援している子どもたちの抱える問題などについて学びました。
この講演の中で、子どもたちを「外国人」とは呼ばずに「海外にルーツを持つ子ども」と呼んでいました。それは、外国人ではなく日本国籍をもつ子どもも含まれ、非常に多様な背景の子どもたちがいるからです。「海外にルーツを持つ子ども」とは、「国籍にかかわらず、父・母の両方、またはどちらかが外国出身者である子ども」と定義されていました。
来日の年齢、今後の滞在期間、家庭内での使用言語、経済状況など様々な背景の子どもがいるので、問題も多岐にわたることを知りました。日本語指導が必要な児童生徒数の推移も年々増え、そのうち日本国籍で日本語指導が必要な子どもの第一言語が日本語だという事にも驚きました。
子どもですから、日本語だけではなく、学校の勉強、友人関係などこれから生きていく上で必要なことを学んで成長して行かなければなりません。その時に、軸になる言語がないというのが、とても問題になってきます。幼少期に来日すれば、日本語はネイティブになるかも知れませんが、母語喪失の恐れがあります。将来大きくなって、進路の話など家族と話をする時に、家族間で第一言語が異なるため、上手く意思の疎通ができずに思うような進路に進めない子どももいるそうです。
子どもたちを取り巻く課題が紹介され、知れば知るほど、大変な思いで子どもたちが日本で生活していく事を思うと、なんとも言えない気持ちになりました。この子たちは、日本に来て幸せなのだろうか?日本の社会でどのように生きて大人になっていくのだろうか?日本の社会の中で、ずっとマイノリティーで居続けるのか?ずっと劣等感を感じながら生きていくのか?
しかし講演の締めくくりで、このような気持ちは払拭されました。
以下、公演のスライドをそのまま紹介させていただきます。
課題はいろいろあるけれど裏返せば・・・
高い異文化適応能力
高い観察力
高い問題解決能力
高い忍耐力
すぐれたソーシャルスキル
マルチリンガル
これからの日本社会を支える人材
多様な背景・発想・言語・文化をもち架け橋となる人材
キラキラ光るスーパーグローバル人材の原石かも
将来子どもたちが、キラキラ光る事ができるように支援していきたい!と前向きな気持ちになるとてもいい講演でした。
(T)