故事成語のお話です。こんな成語をご存知ですか?
「叶公」=葉公 「しょうこう」とよみます。
「葉」を「よう」と読まずに「しょう」と読むのは、中国の春秋時代 楚の国の葉(しょう)-she という領地の名前で、「沈諸梁」は勝手に自分を葉公と名乗りました。
葉公は普段からとても竜が好きで、家の至る所に竜の絵を飾っていました。梁には竜の彫刻をして、蒲団にも竜の刺繍が施されていました。
天上界の本物の竜はそれを聞いてとても感激して「まさか人間界にこんなに私の事を好きな人間がいるとは思わなかった。ひとつ挨拶に行かねば。」と思い、天上界から降りて葉公の家へやって来ました。
竜の事をあんなに愛している葉公は、本物の竜のとがった牙、鋭い爪を見て仰天して震え、大声をあげて慌てふためき逃げてしまいました。もともと葉公が好きだったのは本物の竜ではなく、紙に描いた、木に彫った、絹に刺繍したうその竜だったのです。
名前だけに憧れ 本質を知らず、実は好まない事を口先では好きと言いながら、実際にはそれを恐れたり、反感を持ったりしている事を表しています。心にも無い事を言う人や考えと行いが一致しない人を批判する時に使います。
本物の恋愛に向き合う恐怖と面白さは、本物の竜に向き合う怖さと面白さに似たようなものだ。と言う人がいたりして……。
すいません、私は葉公並みに竜が好きかも……!
(Sum)