光陰矢の如し。今年も残り半月ほどになりました。
一年は終わりを迎えようとしていますが、冬はこれからが本番。
この冬は寒い冬になると言われていますし、コロナ、インフルエンザの同時流行
という嬉しくない話もあります。
くれぐれも用心して、元気に春を迎えたいですね。
読み物教材のなかに、入院中のおばあちゃんが語った「冬が来れば春は近い」
という言葉の意味を問う問題があります。
文脈から考えると、闘病生活を冬に、全快して退院することを春にたとえていることが
明らかなのですが、目の前の生徒はどうしてもそこにたどり着くことができません。
そこで方向を変えて、二つの季節を色にたとえてもらいました。
春を何色と言ったか思い出すことはできません。きっと違和感がなかったからでしょう。
冬はというと、「白」と答えました。
さらに、連想するものをたずねると、冬は「クリスマス」と言いました。
話を進めるうちに、その生徒は、冬を嬉しくて楽しくて待ち遠しいものととらえていることが
わかりました。
フィリピン出身で、キリスト教徒の生徒にとって、冬は暗くも冷たくもないのかもしれない
と納得しました。
冬を喜ばしいものと思うか、避けたいものと感じるかは人それぞれ。
価値観の相違ですから、一方が正しくて、他方が間違っていると言えるものではありません。
あのとき、あの文章理解には少しばかり妨げになりましたが、今は多様性の時代だそうです。
その感性の違いを強みに変えて、たくましく人生を切り開いていけるよう願っています。
(ecu)