2023年が始まり、あっという間に2週間が経ちます。
みなさま、お正月気分から通常運行への切り替えはスムーズでしたでしょうか?
私は家族が年末にコロナ陽性となり、私自身も感染の連鎖に飲み込まれ、お正月気分を味わうことなく日常に戻って参りました。
今年も子どもたちと共にいろんな発見ができることを楽しみに活動していきたいと思います。
さて、【て形】と聞いて、何を感じますか?
日本の義務教育で勉強する国語には存在しない名称で、国語文法では「接続助詞て」に接続する時の動詞の連用形のことです。日本語を外国語として勉強する時は名称が異なるのです。
例えば、「勉強して・食べて・来て・見て・飲んで・走って・聞いて」などです。
動詞に「て」を付ければいいのかというとそう簡単なことではなく、「んて、いて、って、で」などの形があり、大人の学習者はまずルールを暗記し動詞の変形を練習します。
学習者にとっては、どの動詞がどう変化するのかを把握できず日本語学習に嫌気が差す瞬間の一つかもしれません。
先日、そんなちょっと曲者の【て形】を学ぶ段階に入った児童を心配していましたが、見事にこちらの予想を裏切ってくれました。
日々の学校生活で友人・先生と過ごすことで多くの日本語を浴びているため、感覚で【て形】が作れているのです。改めて、実生活で得る知識の定着の良さを感じました。
しかし、これには注意点があります。よく使う単語に限るという点です。
ここにこそ教室活動の意義があるのではないでしょうか。
教室活動を通し、何気なく実生活で使っていたもののルールに気付き整理することで、新たなものに出会った時でもそれを既存の概念に当てはめ、自分で再構築することができる力を育てるという教室活動の役割を垣間見た気がするのです。
日常の経験を概念化し、新たな事柄に対しても自分で創造をするための力を育むために、実生活と教室活動の内容が双方向に行き来できるよう授業計画を意識していかねばならないと改めて感じました。
とは、言いつつも、発達段階や個々の特性、背景などが複雑に関係することから思い描いた授業と現実が一致するにはまだまだほど遠い日々。
今年も試行錯誤しながら子ども達と共に新しい発見を楽しむ一年にしていきたいと思います。
(Asky)