昨年、カタールで行われたサッカーワールドカップは代表チームの活躍もあって大いに日本を沸かせた。我が家は揃ってサッカーフアンだ。時々スタジアムに足を運ぶ。はるばる1時間半かけて平塚にあるレモンガススタジアムに行く。
レモンガススタジアムをホームにしているのは湘南ベルマーレ。我が家の面々がファンクラブのメンバーになって応援をするのは息子の大事な友人が監督だからだ。彼らが高校生の時、彼と息子はJリーグ下部ユースの選手だった。トップチームに行くために、毎日、共に練習し、試合をして、海外遠征にも行った。その後、彼はJリーガーとして活躍し 日本代表にも選ばれた。Jのコーチを経て2年前にベルマーレの監督に就任した。
彼との思い出は、ずっと昔、まだ高校生のころからだ。彼は実家を離れてチームの寮で生活していた。ある日、彼が我が家に遊びに来た。落ち着いた好男子だった。息子と彼とは進む道が違ったが、今でも信頼できるいい関係のままだ。
スタジアムへ行く道々はまるでお祭りのような賑わいだ。おいしそうな出店。応援グッズの店。高揚しているサポーターの群れ。これらを眺めながら「ああ、彼はスターの一人なんだ」と実感する。
試合直前のスターティングメンバー紹介の最後に「監督、山口智」とコールされる。サポーターたちとともに最大級の声援と拍手を送る。
彼は我が家の誇りだ。
(トンボ)