暖かい日が続いています。
3年間にわたるマスク生活も個人の判断にゆだねられることになりました。
ぐるりっと教室の同窓会(?)も、変則的な形ですが4年ぶりに開きます。
・同窓会と名付けず、「教室に来ませんか?」と呼びかける。
・密を避けるため、人数を制限する。具体的にはここ3年間の卒業生にお知らせを出す。
・一堂に会せず、三々五々集まる。
・飲食はしない。 としました。
4月から学校に通い始める子が多いぐるりっとでは、
3月末の土曜日に開かれる同窓会は、まだまだ日本語が不自由な子どもたちが
先輩たちの姿に励まされるいい機会だったのではないかと思います。
今回は残念ながら今通ってきている子どもたちの参加はありません。
現在、教室に通ってきている子は22名、4月から初めて日本の学校に行く子は12名です。
本人たちはもちろん、親御さん、私たち支援者も期待と不安の新学期です。
又、同窓会は送りだした子が立派な社会人になったり、流ちょうな日本語を使っているのを
目の当たりにするうれしい機会でもありました。
教室を巣立っていった子が、学校に通っているか、勉強についていけてるか、友だちができたか、
高校に進学した子が進級できたか、などいろいろ気になることがありますが、
心配な子の情報ほど集まりません。
今、1月から通室することになったA君を担当しています。
2年生の時にアメリカから来日、現在6年生で卒業間近、日本語でのコミュニケーションは全く
問題ありません。ルビのついたものはスラスラ読め、意味の把握もできます。語彙も豊富です。
できないのは、漢字と算数。
算数はかけ算九九を覚えていないため、かけ算のひっ算、割り算それと分数がわかりません。
来日してから、日本語の支援は何も受けてなかったそうです。
日本語を自然習得して授業が分かるようになるまでの学習内容が抜けているのです。
社会や理科などの教科は、日本語が分かるようになってからでも追いつくことはできますが、
積み上げ式の算数は、基礎が抜けてしまうと追いつくことが難しいです。
大田区では日本語が不自由な児童・生徒に対し、就学前の支援、就学後80時間の日本語特別支援
を提供していると聞いていますが、実際にはA君のようにもれてしまう場合もあるということです。
行政、学校がもっと情報を流して、A君のような事例が生じないようにしていただきたいと思います。
又、日本語で授業についていけるまでの算数のサポートをお願いしたいと思います。
(EY)