ぐるりっとには多くの国のたくさんの子どもたちが通ってきます。
就学前の6歳児や小学校低学年年齢の子どもたちは、男の子はだいたい動き回ることが大好き、教室中を走りったり、跳ねたり、机の下にもぐったりで、授業と遊びの区別をつけるのは難しい。
女の子は、おしゃまだったり、恥ずかしがり屋だったり。
ぐるりっとに入って、初めて担当したのが6歳児でした。
子育てはしたことがないし、身近に子どももいなかったので、日本語以前の問題?!と目を丸くしたものでした。
子どもの性質によって、遊びながら学ぶ子、本人のやりたいことと、こちらのやりたい事を交互にやることを納得してくれる子、室内でじっとしているのが苦手で外に出て走りたい子、などそれぞれです。
子どもの気持ちを察知して、それぞれの対応をこちらも学んでいます。
が、それでも投げ出したくなることもありました。
1月から3月にかけて「リエゾン、こどもの心診療所」というドラマが夜中に放送されていました。
発達障害を持つ子どもとその親と精神科医の物語で、その精神科医も発達障害を持っているという設定でした。
ただ感動させるドラマではなく、実際発達障害の人が撮影に立ち会い、動きなど細かくチェックし、主演俳優も相当勉強したそうです。
そのため、お医者様たちも太鼓判を押すリアルなドラマとなっていました。ここには、生きにくさを感じている子どもたちが毎回登場しました。
このドラマで、健常と言われる子も障害があると言われる子も、どの子も同じ変わらない子どもであり、「普通である」という言葉は必要なく、みんな違っていていい、正解などないんだ、ということをドラマというものの枠を超えて感じることができました。
これからもぐるりっとにはいろいろな子どもたちが来ると思います。
日本語を教えなければ、ということだけにとらわれず、何を求めているのか、何が不満なのか、不安なのか、まずは受け止めてあげられるよう、頑張っていきたいと思っています。
(JA)