本日は、山王会館で午前中に開講しているおおたこども教室から。
4月に多くの子達が学校の新学期に合わせて卒業していきました。
今通室している生徒は、4月の新学期に入るには学習期間がまだ短かかった子や、年度末ぎりぎりに来日してきた子などです。
4月になるとみんないなくなって教室がなんだか寂しくなる…というのが常でしたが、今年度はそんなこともなく、にぎやかに新年度のスタートを切って、今に至ります。
こちらこの子は、着脱に関するの言葉をお勉強中でした。
先生お手製の絵カードと、動詞(ます形・辞書形)を合わせていきます。
今は幼児用の教材等で検索すると、フリーで色々な教材を入手することができますが、自作の教材を準備されている先生もいます。
動詞だけでなく、衣類の名前だって覚えるのは一苦労。
視覚で捉えることができれば、より動詞に集中して学習が進む筈です。
向かいのお教室では、男の子が先生とホワイトボードと睨めっこ。
「いつ どこへ だれと なにで 行きます」
初級前半の日本語学習の中でも、とても難しい疑問詞・助詞のお勉強中でした。
家から大森まで なにで 行きますか?
じてんしゃで、あるいて、電車で…
会話では、質問に答える時に、「電車」「バス」と、単語で答えても、違和感なく通じてしまいます。また助詞を省略して会話することも多いです。
学校の勉強をこなしていくには、「通じる会話」だけではいけません。
一進一退、すぐに身につくものではありませんが、辛抱強く続けていかなければならない学習です。
今春から勉強をスタートさせた中国人兄弟は、どちらもとても頑張り屋さんです。
弟君はカタカナを。お兄ちゃんは体の言葉を、それぞれ別の机でお勉強していました。
勉強しなければいけないことは山のようにありますが、その一つ一つをしっかり吸収しようと授業に臨む姿勢には先生達も感心しきりです。
それでも、少しずつ、息切れが見え始めてくるのが丁度勉強して1ヶ月程の今ぐらいの時期です。
そんな彼らにとっての楽しみは、休み時間。
いま、教室には年の近い子たちが集まっているせいか、休み時間になると笑い声と共に「走らないの!」「静かに遊びましょうね」と、先生達の声が混じり合います。
お家で織ってきた格好良い手裏剣が宙を飛び交い(とても上手に飛ぶのです)、天気の良い日には館内前のスペースで少し体を動かすことも。
プレ支援として日本語を集中して学習できるこども教室ですが、
週3回午前中だけという学習時間と、同世代の子達と触れ合う機会が少ないのは難しい問題。
休み時間にわいわい遊ぶこの瞬間が彼らの息抜き、勉強を頑張る原動力になってくれれば良いなと願います。
(N)