10月29日開催の国際都市おおた協会主催の『日本語でプレゼンテーション』でぐるりっとで学習中の小学校3年生 林義偉君が最優秀賞の栄誉に輝きました。
義偉君は2022年3月に中国からご家族とともに来日し、ぐるりっとで日本語を勉強しながら大田区内の小学校に通っている未だあどけなさが残るかわいい男児生徒です。
昨年、義偉君のお姉ちゃん(5年生)が日本語プレゼンに出場して準優秀賞を受賞したので刺激を受けて今回の出場となりました。
義偉君は今年の夏休み前に母親から日本語がある程度理解出来たので退会の希望が出されましたが、担当教師として未だ日本語の助詞、助動詞、接続詞等の未習熟なので今後とも日本語授業を続けるべきと進言した経緯があります。
義偉君は授業中に飽きてしまい離席したり、教室のフロアに寝そべったりすることもありましたが、出来る限り”飽きさせない授業”を心掛け、興味のあるもの(反対語カード、車カード等)で単語、名詞だけの答えでなく、答のストーリー付け(例)近い⇒ぐるりっとは大森駅から近い/遠い⇒僕の家はぐるりっとから遠い の様に具体的に自分で考えながら小文章化させた答を出させる工夫を入れて学習しています。
そして、又必ず『日常生活をQ&A』で答えさせ、ノートに書かしておぼえる訓練(=簡単な小文章化の練習)をさせています。
今回のプレゼン出場は日常学習の中で本人から『日本語プレゼン』に出たいと申し出があったので演題を決めるのに義偉君と二人で話し合い、普段から授業の合い間に色々な折り紙を折ってくれたり、家で折った折り紙をよく見せてくれていたので、折り紙をテーマとした題材『おりがみがすきなぼく』としました。又、中国にいたころから折り紙づくりが好きだったとも話してくれ、お姉ちゃんから色々な折り紙のおり方を教わったり、スマホのインターネット動画で折り紙づくりを調べて覚えているとも話してくれました。こうした内容を基に折り紙作品4点を入れたプレゼン原稿のたたき台を作成しました。
これにE先生、、N先生、O先生に加わってもらい原稿たたき台の追記・修正と義偉君の音読練習の繰り返しと折り紙作品と制作工程を入れた写真撮影で作品のビジュアル化を実現しました。又、途中から昨年出場したお姉ちゃんを指導したK先生に加わってもらい、言わば”義偉君プレゼンのプロジェクトチーム”が結成され、プレゼン本番まで練習を繰り返しました。義偉い君はプレゼン2週間前には原稿をほとんど暗記するまでになり、自宅での家族(特に母親)の協力で台本なしでプレゼン出来る様になりました。
プレゼン当日の予行演習では義偉君は落ち着いてゆっくりと笑顔で話しながら、折り紙作品を両手で掲げたり、特に『とんぼひこうき』と『しゅり剣』は会場に向かって飛ばすパフォーマンスも上手に出来、本番では、ほぼ完璧なプレゼンとパフォーマンスは会場から驚きと拍手が起こりました、応援に駆け付けた家族やぐるりっと教師3名も一安心でした。
審査員より表彰者の発表で先に小学生2名と成人2名が受賞者に選ばれ、義偉君の名前が呼ばれず不安な気持ちになっていた矢先、最後の最優秀賞者発表で林義偉君の名前が告げられました。私たちは『やったー!!』の声と、思わず目頭が熱くなりました。
義偉君を支えてくれたご家族と、これまでご指導くださった先生方にお礼申し上げます。
本当に良かった!! 良かった!!
(2023.11.07KK)