教科書に「ゆうびんきょくで きってを かいます」という文が載っている。
目の前の生徒は切手という言葉を知らないに違いないと、変な自信があったので、
実物を持参し見せることにした。
そうすればきっと、ああ、そのことね、となると期待して。
さて、その反応は?
言葉を知らないというより、まるで切手そのものを知らないかのような素振り。
そこで考えた。
比較的手紙に馴染みがある世代の私ですら、友人とのやり取りはメールが中心。
同窓会やOB会の案内もメールでもらう時代。
15歳の少年が切手が貼られた手紙を受け取る機会は、そうそうないのかもしれない。
そういえば、中学生に封書の宛名を書くテストをしたら、正答率が低かったという話を
何かで読んだなあ。
そんなことがあった折も折、郵便料金値上げのニュースが飛び込んできた。
郵便物の量が減って、値上げしないと維持できないそうな。
しかも再値上げの可能性もあるとか。
ペーパーレス化とやらで、ビジネスレターも随分少なくなった気がするし、
郵便事業はジリ貧かあ。
切手が発行されなくなったらどうしよう。
綺麗な記念切手を、季節や用途に合わせて使うのが楽しみだったのだけど、
いつまで続けられるかしらと、たいして手紙を書きもしないくせに
自分勝手な心配をしてみた。
(ecu)